前書き
2023年2月11、12日に行われたTHE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!!!! 2023。1日目の公演に参加したことで思ったこと感じたこと考えたことをつらつらと書きなぐる。乱文かもしれないがお付き合いください。ライブの純粋な感想部分が割と短いので純粋に感想が見たい人は不向きかも
2022年夏、その知らせは届いた。
新型コロナウイルスの猛威が少し落ち着き、少しずつ行動制限が緩和されてきた時期に17周年を迎えたアイドルマスターは東京ドームで5ブランド合同ライブを開催することを発表した。
天海春香の「ドームですよっ!ドームっっ」というアーケード時代からあるセリフ。ゲーム内でもドーム公演を1つの目標としてきたアイマスにとって、東京ドームは特別な存在である。(まあ私はアーケードは数回しか触ってないですが・・)
バンナムフェスでは既に公演は行っているが単独開催としては初。
そんな地でのマジのオールスターライブ。盛り上がらないわけがない。
そんな折、普段ディスコードでよく話すフォロワーさんから連番するので、行きませんか?と声をかけられた。
2月中旬という日程は年度末および年始に向けて繁忙期を迎える私にとっては厳しいものではあったが、なんとか土曜日の1日目だけは行けそうだということとなり、応募をお願いすることにした。
その後、発表されたキャストを見て小躍りした。トライアドプリムスに千早に静香にと担当がそろい踏みだった。私は運がいいようだ。
その後、声をかけてくれたフォロワーさんから席が確保できたとの連絡。
これで、私のライブ歴は2回目となる。
初のライブは3年前の大阪、京セラドームでのデレ7thライブ
あれから、もう3年が過ぎたのか・・・
正直なところを言うと、今回のライブ、開催決定当初はあまり乗り気ではなかった。
オールスターライブというのはものすごく魅力的ではあるが、2月という時期、東京という遠方、そしてなにより3年前の記憶。
大阪ドームの2階スタンドから光輝く舞台・演者と自らの無力さ、彼女たちとの人生の豊かさや熱量の差をまざまざと感じ、鬱になったあの日。
あの日から自分は前に進めているのだろうか。何か自分にはこれがあるという強みがあるのだろうか。そう思案し続け、自身の心を掘っても掘っても出てくるのは空虚な砂。
光輝く光源は自分の中にあるのかと眠りにつく前にふと考える日々。
この3年の間に、amongusのとある動画がバズり1万再生を突破するも、後が続かず、見つけたと思った光源は錆びた電球だったというオチ。
それでも、今回はライブに参加したいと思うようになったのは、キャストの陣容と隣に連番者がいるという違いであろう。
この3年間、もともと出不精だった自分は、新型コロナの影響も相まって、さらにおうち籠り引きこもりかたつむり。正直これといった思い出もない。久しぶりにフォロワーに会える(今回の連番者はリアルで初対面でしたが)というわくわく感が東京へと向かわせた
迎えた2月11日、1週間ほど前の予報では雨だった天気は、前日の雨から一転して春陽気な晴天。どうやら私は運がいいようだ。朝から連番者と落ち合い、浅草あたりをぶらぶら、その足で東京ドームまで歩いて向かったのが、2人ともこれからライブが始まるという感覚があまりなく、まだライブが少し遠い先にあるといった感覚だったように思う。
東京ドームに着く。その人の多さ、そして多彩さに思わず笑う。
野球ユニを着ている者、おそろいの法被を着ている者、着物を着ている者。また、前回の大阪ではなかったように思う女性客の多さや海外Pの存在、そして隣のWINSに向かうおじいさん。
多種多様な人物が東京ドームに集っていた。
それぞれのPたちが思いを乗せて作成した幟が周りに並ぶ中、人々は名刺交換を行っている。自分も一応30枚ほど刷ってきてはいたのだが、得意のコミュ障を発揮し、連番者が流暢に名刺交換を行う中、まるで大繩に入れない子どものように私は隣で佇むことしかできず、機会を逃し続けた。
16時ごろそろそろ席に行ってトイレの場所を確認しようかということなり入場した。
私の席は、1階1塁側内野スタンド席の通路側の席だった。
私は運がいいようだ。
トイレの位置を確認する。めっっちゃ並んでる。これは不味い。
壁にあるエリアマップを見る。どうやら3階が穴場のように見える。
行ってみると予想的中。並ぶことなく尿を放てた。
私はかなり運がいいようだ
17時、本コンテンツの産声ともいえる曲THE IDOLM@STERで公演は始まった。
シャニやsideMの曲は未履修の私にとっては、知らない曲も多かったが、キャストと会場の熱が嫌でも気分を高めてくれた。
そして今回のライブの妙はシャッフル制度であろう。曲の途中から本来のオリジナルメンバーに加えて、追加で別コンテンツのアイドルが歌うというシステム。曲を知らなくて入り込めないPたちをも飽きさせない妙案だったと思う。
特に印象に残ったのは、
水瀬伊織、神谷奈緒、白石紬、樋口円香という各ブランドのツンデレ勢による「ラ♥ブ♥リ♥」
sideM勢が歌う「エージェント夜を往く」と「Tulip」(Tulipはそこら中から事件かと思うような女性Pの悲鳴がw)
千早、凛、静香の蒼の系譜による「Dye the sky.」
これまでの歴史を感じさせる春香と冬馬の「GO MY WAY!!」Jupiter・美希・響という元961勢による「BRAND NEW FIELD」
そしてなんといってもデレアニ22話で私の脳を焼いてくれたTriad Primusの「Trancing Pulse」
各々のPたちと予想と期待を1つ超えてくるセトリで、膀胱の心配もすることなく、4時間があっという間に過ぎた。
オリジナルの良さも残しつつ、シャッフルメンバーというスパイス。17年前に始まり、765、シンデレラ、ミリオン、sideM、シャニといくつもできた道(実際にはDSなどほかにもあるが)がアイマスの一つの目標地、東京ドームで交わった。歴史と夢と想いが詰まった4時間だった。
今回は特に鬱になることもなかった。連番者の存在もあるが、大阪ドームのスタンドと東京ドームのスタンドの距離感の違いもあるだろう。
前回より演者の動きがよく見え、大阪ドームに比べて薄めの天井も相まって明るく、客席1人1人が単なる光源でなく人として見ることができ、より一体感が出たこともあると思う。
3年たっても相変わらず中身は空っぽな自分ではあるが、単なる小さな光を持ってる舞台装置ではなく、1人の参加者として楽しめたことは、3年前より前進できたのかもしれない。
今回のライブに参加しようと思った理由があと1つあった。765オールスターズの面々がライブに出るのは最後かもしれないということだ。実際には最後とは決まっていないし、おそらく20周年あたりでまた出てくれるのだろうけど、歌って踊るこのコンテンツで最年長が40代後半というのもあり、いつ最後になるかは分からない。行けるうちに行っておこうということだ。
いつか終わりはやってくる。数年前にグリマスは終わり、モバマスも3月に終了を迎える。
Pではない離れた場所から見ればアイマスというコンテンツは沈んでいく夕陽なのかもしれない。ただ、アーケードのサービスが終了したときも、9.18事件があった時も寄せては返す波のように、押し返し、道を伸ばしてきた。
一時は7タイトルすべてを制覇した将棋界の巨大な太陽であった羽生善治は、5年ほど前27年ぶりに無冠となり、昨年度29年間在籍した順位戦A級から陥落し、陽は沈んだかに思われた。しかし、今、令和の天才藤井聡太とタイトル戦を戦っている
巷にはいろんなコンテンツが現れ消えていく。決して燦燦と輝く太陽ではないかもしれない。それでもアイドルマスターは1つの恒星として17年間照らし続け、ミリオンのアニメ化や新作アーケードなど新たな展開も発表されている。
この夕陽は沈まない。いや昇ってくれるはずだ。
ライブを終え、翌日昼に2日目のライブに向かう連番者と別れ、東京から帰る。
3年前ライブを終え家路につき、私はこんなことを書いた
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光り輝くサイリウムと眩しすぎるくらい楽しそうな演者さんたちに比べてなんてちっぽけで何もない人生なんだろうと…
ライブ前、名刺交換する相手もおらず、うろうろとして、人脈を広げることもできず、狭い大阪ドームの座席にポツンとサイリウム片手に座り、遠い上から光を眺めるだけの自分。
自分の人生ってなんだろう
自分の誇れるものって?
自分の好きなものって?
デレアニの島村卯月ではありませんが、わたしにはなんにもない…と泣きそうになりました。
卯月には笑顔(その他いっぱい)がありますが、私には何もありません。
仮に私が何にもないと泣いたところで、そんなことないよと一緒に泣いてくれる人なんていません。
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アイマスにはまってから12年。このライブ参加から3年、歳月を重ねただけであの頃の自分から何か変われたか何か得られたかというと正直微妙なとこではあるが、それでも生きている。
今回の会場にはいろんなPがいた。幟に出資したり、共通の何かを作って共有したり、そういった自分という足跡はまだ自分は残せていない。唯一アイマス関連で言えるのは、Trinity Fieldイベ118位とfrostイベ27位くらいだろうか。ただそれも5年以上前。自慢するには中途半端だし時も過ぎた。
自分は、ライブ行きまくっているPでもイベランしてるPでもなく、アーケードや据え置きをやっているPでもなければ、みなと協力して、何かを作っているPでもない。絵も描けないし曲も作れない。特にこれと言ったものはない。
それでも、何もないと暗闇に立ちすくむのではなく、何かあるか探し続けなければならないと思った。あの皇居の堀にいる白い鳥も悠々といるようで水面下では必死にもがいているのだ。何かを得るためには、何かを得るためにもがく必要がある。
幸い?自分はtwitterをやっているしyoutubeも過去何本か動画を投げ棄てている。
何かをやるには絶好の場所だ。見てくれる人はいないと思うが、再びやってみようと思った。
東京から故郷、高松に戻り、空港から出ると、外はもう暗かった。それでもまだ昇る気配のする夕陽を感じながら、自分の生きた証を何か残せるように苦慮する日常に戻る。
まだ抗える。まだ生きていられる。
少しだけ前向きになれた、そんな或る冬の出来事だった。