バルバロムの思考迷路

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七夕の日って雨が多くない?

明日は、7月7日七夕です。

七夕といえば年に1度会うことを許される織姫と彦星の七夕伝説が有名です。

そして、7月7日に雨が降ると、天の川が氾濫して橋を渡れず、その年は会うことが出来ないという追記もあります。

 

しかし、近年の七夕ってなんか雨が降ることが多くないですか?

 

ちょっと確認してみましょう。

 

気象庁のウェブサイトによると、過去10年における東京(気象台)の7月7日天気は以下の通り

2010年:曇から雨

2011年:曇

2012年:雨から曇

2013年:雷から晴

2014年:曇から雨

2015年:雨もしくは曇

2016年:晴から曇

2017年:晴から快晴

2018年:曇から薄曇

2019年:雨

 

やはり「曇」や「雨」の文字が目立ち、「晴」の記述があるのは13年、16年、17年の3年のみである。

雨表記に限定すると、5/10実に半分は2人は会えないことになる

 

北海道(札幌)

日本の最北、北海道ではどうだろう

続いて北海道(札幌気象台)の10年分の天気は以下の通りだ。

2010年:雨から曇

2011年:薄曇から曇

2012年:晴

2013年:快晴

2014年:薄曇から曇

2015年:雨から曇

2016年:薄曇から快晴

2017年:晴

2018年:曇

2019年:晴一時曇

 

「晴」の文字がついたのは12年、13年、16年、17年、19年と多い。「曇」の天気も多いが、雨が降ったのは10年と15年の2回だけ(2/10)で、北海道ではだいたい会えることが分かった。

 

 

最南の沖縄ではどうだろうか

 

2010年:雨から曇

2011年:曇から雨

2012年:晴

2013年:晴から快晴

2014年:雨から曇

2015年:晴

2016年:曇

2017年:晴

2018年:曇

2019年:雨時々曇

 

「晴」の文字は東京と比べ「曇」が少なく、雨は10年と11年、14年だ。「晴」は12年、13年、15年、17年の4回で、「曇」も4回。「雨」は降るがその後曇に変わるのが2回

完全に雨は2回(2/10)こちらもだいたい会える

 

 

うーん、ここまで見た感じ私の思い過ごしだろうか。

最後に私の住む高松を見てみよう

2010年:曇から晴

2011年:雨から曇

2012年:曇一時雨

2013年:晴、雷を伴う

2014年:雨一時曇、雷を伴う

2015年:雨

2016年:晴から曇一時雨

2017年:曇

2018年:雨

2019年:曇時々晴

 

こうしてみると他地域より圧倒的に「晴」が少ないのがわかる。完全な「晴」は0

「雨」が絡むのが6/10と多い。どうやら思い過ごしではなかったようだが、私の地域だけなのか?

 

ここで私にある1つの仮説が思い浮かんだ

「もしかしたら北海道と沖縄が特殊なのでは?」

 

よくよく考えれば、本州は温帯であるが、北海道は、亜寒帯(冷帯)、沖縄は、亜熱帯 ( あねったい ) である。

すなわち気候帯が違うのである。

 

東京、高松で七夕に雨が多いのは温帯であるからであり、雨の多い梅雨の時期が北海道や沖縄は温帯とずれているからこの2つは雨が少ないのではないだろうか

 

では梅雨入り、梅雨明けの日も調べてみよう

高松の属する四国は平年で、梅雨入りが6月5日ごろ、梅雨明けが7月18日ごろである過去10年を見ても、梅雨入りは遅くとも6月の下旬には入っており、梅雨明けは早くとも七夕の日までは明けない。

東京の属する関東甲信は平年で梅雨入りが6月8日ごろ、梅雨明けが、7月21日ごろである。こちらは、ほぼ6月の頭には梅雨入りしており、早い時では5月下旬の年もある。だからといって梅雨明けが早いわけではなく、平年では7月下旬、ここ最近は7月上旬と下旬が交互に来ているようだ。

 

つぎに沖縄を見てみよう

沖縄は平年で、梅雨入りが5月9日ごろ、梅雨明けが6月23日ごろと本州より1か月も早い。

沖縄では七夕の日はとっくに梅雨明けしているため、織姫と彦星が会いやすいということがわかる。

 

では北海道はどうだろう。気象庁は北海道は梅雨入り梅雨明けの発表を行っていない。

どういうことだろうか。

 

実は、北海道には梅雨が存在しないのだ。

 

そもそも梅雨の原因は、この時期に勢力を強めて南から北上する太平洋高気圧と、北にあるオホーツク海高気圧との間に挟まれた停滞前線である。上昇気流が起き、大量の雨雲が発生させるこの前線は、梅雨前線と呼ばれ、日本列島を南から北へとゆっくりと移動しながら、各地で雨を降らせる。

 前線が北海道にかかる可能性があるのは7月後半からであるが、その頃には全体的に気温が上がり、前線を作り出す「南北の空気の温度や湿度の差」も小さくなっているため、停滞前線は北海道に届かないか、届いたとしても境目が不明瞭で活動も不活発になっており、梅雨と呼べるほど曇りや雨の日が多く現れることはほとんどないのである。

 

北海道はそもそも梅雨がないので織姫と彦星が会いやすいのだ

 

 

すなわち、冒頭で述べた七夕の日に雨が多いという疑念は、『七夕の日が梅雨の時季の範囲内であるため実際に雨が降ることが多い。しかし梅雨の時季が本州より1か月早い沖縄やそもそも梅雨がない北海道はこの限りではない』という結論となる。

 

 

ちなみに明日、2020年7月7日の天気予報は北海道、沖縄は晴、それ以外は雨予報となっている。

織姫と彦星は沖縄か北海道で七夕の日を過ごすとよいだろう。