どうも、バルバロムです。
今回も、名探偵コナンの劇場版の犯人たちについて書いてみようと思います。
よくネットでは「コナンの犯人の動機www」とネタにされていますが、果たして本当に理解できないものばかりなのか今一度検証してみようと思います。
作品名、犯人、罪状、死者や背景なども考慮してみていきましょう
また、犯人がどれだけクズかを個人的にSからEに分けて判定していこうと思います
S:まったく意味不明/犯人がドクズ
A:犯人がクズ
B:犯人が普通に悪い
C:同情の余地あり
D:被害者に非がある
E:被害者がクズ
前回は第1作目「時計仕掛けの摩天楼」~第11作目「紺碧の棺」でした。
今回は第12作目「戦慄の楽譜」~第24作目「緋色の弾丸」を見ていくことにします
※ここから先、犯人や動機などネタバレを多分に含めております。既に作品を見た方、ネタバレされても問題ないという方のみお読みください。
第12作:戦慄の楽譜
犯人:譜和 匠
罪状:殺人、器物損壊
死者:4名、殺人未遂1名
動機:息子の事故死の復讐
調律師の仕事を奪ったすべてのものを消し去るため
「静かなる夜を取り戻さんがため」
譜和は、長年、堂本の専属調律師として30年間堂本を支え続けてきた。しかし堂本は
突如ピアノ演奏者を引退し、オルガン奏者となってしまう。そして自身も調律師を引退し堂本ホールの館長となる。職人として生きてきた譜和にとって地獄であった。
また、その間に息子が被害者4人によって事故死してしまう(故意ではない)
以来音楽が耳障りになってしまった譜和は、4人への復讐、そして調律師としての仕事を奪った、堂本、オルガン、堂本ホール、そして堂本のオルガン演奏を聴きに来る客たち全てを消し去ろうとこの計画を練ったのでした。
芸術家として森谷と天職を奪われた者として沢木と共通点がある犯人であるが、前者2人と比べ復讐の矛先は間違ってはいるが理解はできる。
あと関係ないけど秋庭怜子さんが好きです
クズ度:B-
第13作:漆黒の追跡者
犯人:本上 和樹
罪状:殺人
死者:7名、殺人未遂1名
動機:ホテル火事の犠牲となった妹の復讐
2年前の七夕に京都のホテルで被害者たちと犯人の妹とその彼氏は火事に被災する。
妹の彼氏はちょうど外出していたために無事であったが、妹はホテルの7人乗りのエレベータから追い出されたために逃げ遅れたため死去・・とここまではかなり理解できる動機であるように思えるが、
実際は、妹は自発的にエレベータを譲ったのだが、和樹はそれでも火事の生還者たちや、駆け落ちした妹の彼氏が許せず、妹の彼氏に対して、妹はエレベータから追い出されたと嘘を教え、妹を救えなかった自責の念に駆られていた彼氏に対し、自分が殺害を実行する代わりに罪を被ったうえで自殺するよう要求するという、とんでもねえシスコンサイコなのである。
黒の組織のバチバチやったため正直どう捕まったか覚えていないがなかなかなサイコ野郎である
クズ度:A+
第14作:天空の難破船
犯人:藤岡 隆道
罪状:器物損壊(研究所爆破)、ハイジャック、仏像窃盗未遂
死者:0名
動機:国宝の仏像を盗み、金にするため
コナン映画史上初、殺人が起きなかった作品
金で傭兵を雇って飛行船をジャックし、バイオテロを装い、人が避難していなくなった寺から仏像を盗み、売って金にすることが目的。
目的に対してのアプローチが大がかりで回りくどすぎる
飛行船爆破も考えていたが、コナンらに解除され、最終的に海に叩き落されるという小物な結末を迎えた。
クズ度:A
第15作:沈黙の15分
犯人:山尾 渓介
罪状:殺人、殺人未遂、ダム等の爆破、強盗
死者:2名
動機:強盗し奪った宝石の回収、強盗殺人の犯人とバレそうになったため
コナン映画史上、最もクズな犯人、動機自体は単純であるが、
時系列順に彼の犯行を説明すると、
①借金返済のため強盗殺人を起こす。盗んだ宝石を隠すため実家あたりに向かう(強盗殺人)
②その道中、飲酒運転で事故を起こす。そのまま捕まると強盗殺人がばれるので、目撃者の子供を攫い、逃走する(ひき逃げ)
③宝石を子供に見られたので子どもの殺害を試みる(殺人未遂)
④とりあえずひき逃げ事故に関しては自首する
⑤懲役の間に、宝石を隠した実家あたりがダムの底に沈む
⑥出所し、宝石の回収を試みるためダムの爆破を計画する
⑦シミュレーションのため地下鉄や首都高を爆破する
⑧村に帰ってきたら幼馴染に強盗殺人のことがバレたので分け前をやるふりをして殺害する
⑨ダムを爆破させる
おまえだけGTAやってんのか!!
という犯罪のオンパレード。こいつは死刑だ間違いねえ。
クズ度:S
第16作:11人目のストライカー
犯人:中岡 一雅
罪状:器物損壊(スタジアム等の爆破)
動機:小五郎やサッカーサポーターへの復讐
やや複雑な動機で、順を追うと
中岡は高校卒業後プロ入り確定だったが怪我で断念。
そんな状態のとき出会い心の支えとなった少年が発作を起こし、救急車で搬送される。
その途中スタジアム近くにいたサポーターや小五郎に道を妨害され、病院への到着が遅れ少年は亡くなってしまう
そのため、小五郎とサッカーサポーターひいてはJリーグへの復讐を決意する
ただ小五郎たちは熱中症で倒れていた老人を救護中であり、通った救急車をその老人のための救急車と勘違いしてしまった
文面だけ見れば悲しいすれ違い系の犯人である。しかし、映画を見た人にはわかるかもしれないがどこか現実感がない。なんとなく作られた感のある動機で観客に訴えうるものではないのである。
棒読みのゲスト声優陣、大規模すぎる爆発、お前どうやって仕掛けたんだよという爆発箇所
どこか現実味のない動機のストーリー、寒い説教
なんとなくもったいない映画だなあという印象なのを覚えています。
クズ度:B-
第17作:絶海の探偵
犯人:倉田 正明
罪状:業務上過失致死
死者:1人(事故)
動機:なし
不審者追いかけたら誤って相手が崖から落ちて転落死してしまう。
一応捜査をかく乱しているので悪いのは悪い。
てか普通に報告すれば良かったんでは・・・
この作品は、機密データを盗みにイージス艦に潜入していたスパイが蘭ねーちゃんと格闘するので影が薄い犯人(犯人なのか???)
正直、メインストーリーが薄すぎて、アクションの記憶しかない
クズ度:D
第18作:異次元の狙撃手
犯人:ケビン・ヨシノ
罪状:殺人、銃刀法違反
死者:4人、殺人未遂1名
ケビン・ヨシノが犯人ではあるが犯行を依頼したのはティモシー・ハンターです。
ハンターは、ウォルツに武器を持たない民間人を射殺したと無実の罪を告発され、シルバースターをはく奪され、敵の銃弾を負い、その後遺症に苦しんでいた。ハンターは過去の清算をし、自分も死ぬといった計画を企てた。ハンターはケビン・ヨシノをスナイパーとして育て上げ、ケビン・ヨシノは師匠であるハンターの願いを叶えるため、恩人の復讐を代わりに行ったのである。
殺される側もクズなので、同情できる犯人ではあるのだが、無関係のコナンや子どもたちに平気で銃を向けるので同情が薄れてしまう
クズ度C+
第19作:業火の向日葵
犯人:宮台 なつみ
罪状:器物破損(美術館、飛行機等)
死者:0名
動機:贋作のひまわりが本物の向日葵の絵と並んでほしくないから
動機が意味不明な犯人個人的No.1
あとぶっちぎりで駄作(褒めるところが主題歌しかない)
2枚目と5枚目のひまわりは贋作だと思い、飛行機や美術館ごとひまわりを葬り去ろうとするやべえ奴
ちなみに本当に贋作だったわけではない。(5枚目に至っては本物と証明されている)
理解不能な動機、無関係の人間もお構いなしの粗すぎる手段。そこまで信念があるなら本物と証明されていることくらい把握しとけよというお粗末さ。
同じ芸術系でも信念があった(理解できるかは別として)森谷帝二や如月峰水と比べるとその稚拙さが異様である。
クズ度:S
第20作:純黒の悪夢
犯人:なし
黒の組織との対決1本だったので通常殺人事件が起こらなかった
ウォッカもなんでも運転できるよな、ハワイで親父に教わってるのか?
第21作:から紅の恋歌(ラブレター)
犯人:阿知波 研介
罪状:殺人、殺人未遂、放火、テレビ局等爆破
動機:妻が起こした殺人事件を隠蔽するため
動機は妻の名誉を守るためというものだが、明らかにやりすぎである。
テレビ局を爆破したり、和葉や紅葉ごと証拠隠滅を図ろうとしたり、自分の命さえ惜しまず手段を選ばない。やることはかるた札1個の消滅だけなのに・・・
一応和葉たちに「すまんな」という良心はあるもよう。
ちなみにTwitterでコナンの映画を見るツイートに対し、「犯人は阿知波会長」という名前でリプを行うというテロ行為が発生した。
クズ度:B
第22作:ゼロの執行人
犯人:日下部 誠
罪状:殺人、傷害、建造物の爆破、IOTテロ
死者:多数(人数は不明)
動機:公安警察への復讐
自身の協力者が自殺した原因が公安警察にあると考え、テロを起こし公安警察の信用や権威を落とすこと、また、地球に帰ってくる探査機を警視庁に落として公安を消し去ることを目論む
動機や、民間人を出来るだけ巻き込まないよう立ち回るなど、同情できる部分が随所にある。
(協力者は実際には自殺しておらず、公安によって隠ぺいされていたのだが・・)
やることが大がかりで狂気じみているが、最後まであがき続ける姿など人間味があって個人的には好き
クズ度:C
第23作:紺青の拳
犯人:レオン=ロー
罪状:殺人、建造物の爆破など
死者:3名
動機:新たなシンガポールを作るため
シェリリン・タン(弁護士)の殺害
レイチェル・チェオング(秘書)の殺害
鈴木園子を車ではねる
マリーナ・ベイにタンカー(油運送船)を突っ込ませる
新世界の神となるためやりたい放題やるが最後は裏切られて捕まる
たぶん劇中以外でも殺ってる
もう普通のやべえやつなので語ることも少ない
クズ度:S
犯人:リシ・ラマナサン
罪状:殺人未遂
動機:父親の復讐
リシの父親は海洋学者で、レオンよりも前に「紺青の拳が乗っていると思しき沈没船」を見つけたが、レオンは事故に見せかけてリシの父親を殺害し、紺青の拳を得ました
リシは復讐のためレオンの弟子となり、計画の阻止とレオンの殺害を目論むが失敗しました。
レオンが悪い
クズ度:E
第24作:緋色の弾丸
犯人:白鳩 舞子、井上 治
罪状:殺人未遂、誘拐、監禁、その他テロ
動機:15年前の事件の復讐
ありそうでなかったがっつり共犯関係
白鳩は15年前の犯人、石原誠の娘であり、犯行時アリバイがあったことからずっと父親の無実を信じ、自分の供述を信じてくれなかったFBIを恨んでいた。
15年前の事件を模倣していたが、殺意はなく、当時FBIの長官だったアラン・マッケンジーのみを狙っていた。
井上は、お菓子メーカートップだった父親が事件に巻き込まれ、誘拐され解放された後WSGのスポンサーを降りたため、アメリカでテロに屈したという烙印をおされてしまい、アメリカに居づらくなる。
井上治も石原が犯人ではないと考えており(犯人の顔を目撃していた)、家族や人生をめちゃくちゃにした原因をつくったFBIを恨んでいた。そして白鳩舞子のことを知り、共犯となる。
実際は、石原と井上が目撃した犯人の2名が事件を起こしており、FBIには落ち度はなく白鳩と井上の勘違いであると結論付けられた。
ただ白鳩におまえの父親が犯人だと言いづらいのは分かるが、司法取引で共犯の男が世間に名前が出ないようにしたとはいえ、被害者遺族の井上にはそこらへんきちんと説明しておくべきだったのでは?とは思った。
てか石原のアリバイってなんだったんだよ・・
そこらへんが若干もやもやとした・・・
クズ度:白鳩C、井上C
まとめ
(左がよりクズ)
S:まったく意味不明/犯人がドクズ
山尾渓介(沈黙) 浦思青蘭(魔術) レオン=ロー(紺青)清水麗子(鎮魂) 伊東末彦(鎮魂) 森谷帝二(摩天楼) 宮台なつみ(向日葵)
A:犯人がクズ
本上和樹(漆黒) 西条大河(迷宮) トマス=シンドラー(亡霊) 藤岡隆道(天空)
B:犯人が普通に悪い
岩永城児(紺碧) 阿知波研介(から紅) 風戸京介(瞳) 中岡一雅(11人目) 譜和匠(楽譜)
C:同情の余地あり
白鳩舞子、井上治(緋色) 沢木公平(14番目) ケビン・ヨシノ(狙撃手) 如月峰水(天国) 日下部誠(ゼロ)
D:被害者に非がある
酒井なつき(銀翼) 日下ひろなり(水平線) 倉田正明(絶海)
E:被害者がクズ
秋吉美波子(水平線) リシ・ラマナサン(紺青)
殺しまくりのガチクズ四天王
山尾渓介(沈黙) 浦思青蘭(魔術) レオン=ロー(紺青) 清水麗子(鎮魂)
動機ぶっ飛びのクレイジー四天王
伊東末彦(鎮魂) 森谷帝二(摩天楼) 宮台なつみ(向日葵)浦思青蘭(魔術)
本上はSに入れるかちょっと迷った・・・
金田一と比べれるとコナンの動機は私利私欲のためが多いが、それでもだいたいは、常人に理解できる内容となっています。
現実世界の無差別殺人の方がよっぽど理解不能ですわ
事実は小説より奇なりですね