バルバロムの思考迷路

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劇場版名探偵コナンの犯人の動機は本当に意味不明なのか①

どうも、バルバロムです。

今回は、名探偵コナンの劇場版の犯人たちについて書いてみようと思います。

よくネットでは「コナンの犯人の動機www」とネタにされていますが、果たして本当に理解できないものばかりなのか今一度検証してみようと思います。

 

作品名、犯人、罪状、死者や背景なども考慮してみていきましょう

 

 

また、犯人がどれだけクズかを個人的にSからEに分けて判定していこうと思います

 

S:まったく意味不明/犯人がドクズ

A:犯人がクズ

B:犯人が普通に悪い

C:同情の余地あり

D:被害者に非がある

E:被害者がクズ

 

 

今回は第1作目「時計仕掛けの摩天楼」~第11作目「紺碧の棺」を見ていくことにします

第12作目「戦慄の楽譜」~第24作目「緋色の弾丸」は次回に

 

 

※ここから先、犯人や動機などネタバレを多分に含めております。既に作品を見た方、ネタバレされても問題ないという方のみお読みください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第1作 時計仕掛けの摩天楼

犯人:森谷帝二

罪状:放火、器物損壊、爆発物取締法違反

死者:明確な死者は0名

動機:自身の過去作品が左右対称になっていないから

   自身が建築を手掛けるはずだった西多摩市の都市計画を新一が市長のひき逃げを暴いたために頓挫したから(新一への逆恨み)

 

死人こそ出なかったものの、コナンが阻止していなかったら多数の死傷者が出て

いた可能性が高い。

まったくの的外れな逆恨みの上、無関係の者を積極的に巻き込むという迷惑性、そして

動機が「左右対称ではないから」という常人では理解できない変態性

クレイジーすぎる・・・

 

クズ度:S

 

 

 

第2作:14番目の標的

犯人:沢木公平

罪状:殺人、殺人未遂、傷害、器物破損、爆発物取締法違反

死者:2名殺害,2名殺害未遂

動機:交通事故により味覚障害になったが、事故を誘発した者は逃走。その復讐(小山内奈々)

   医者に事故だけでなくストレスが原因の可能性もあると言われたため、ストレスの原因となった者への復讐

   ・著書でワインについての誤った知識を広めた(仁科)

   ・希少ワインの管理をおろそかにしたため(旭)

   ・ソムリエを侮辱にしたため(辻)

 

普段と犯人だと分かった後の豹変ぶりがえぐい犯人第1位のこの方

そこまでやらんでもと思いますが、ソムリエを天職とし誇りを持っていた人間が理不尽

にそれを奪われたと考えると同情の余地があります。

特に、ソムリエのバッジやタストヴァンを豚のバッジとおたまでいいだろとネタにした辻

への怒りはすさまじかったでしょうね(今だったらTwitterにあげたらめっちゃ炎上しそう)

 

とはいえ無関係の者も数字になぞらえての犯行にするため巻き込んだ点がマイナス

 

クズ度:C+

 

 

 

 

 

第3作:世紀末の魔術師

犯人:浦思 青蘭

罪状:殺人、殺人未遂、放火、強盗、銃刀法違反

死者:2名殺害、3名殺害未遂

動機:ロマノフ王朝の財宝は、皇帝一家と縁深いラスプーチンにわたるはずであり、その末裔の自分のものであるという考え

   ラスプーチンの悪口を言ったから

 

執拗に右目だけを狙って狙撃するお方

「グレゴリー=ラスプーチン」の末裔で、普段から写真まで持ち歩いているラスプーチンLOVEな犯人

名前も中国読みで「プース=チンラン」を並び替えると「ラスプーチン」となる筋金入り。

 

歴史的にもラスプーチンは、皇帝一家に取り入り私腹を肥やし、ロマノフ王朝崩壊ひいてはソ連誕生の原因となったともいえる人物。当然遺産がわたるべきではないのだが・・

 

ちなみに小五郎はラスプーチンを「世紀の大悪党」とディスっただけで殺されかけた。

マジモンのサイコ野郎である

 

クズ度:S

 

 

 

 

 

 

第4作:瞳の中の暗殺者

犯人:風戸京介

罪状:殺人、殺人未遂、銃刀法違反

死者:3名殺害、2名殺害未遂

動機:外科医人生を終わらせた者への復讐(1名)

   犯行露見を防ぐための口封じ(それ以外)

 

蘭とコナンを追いかけてるときの女走りがちょっと面白いこの人

 

オペ中に同僚に故意に負傷させられ、外科医の道が閉ざされたと動機自体は同情できるものであるが、真相を隠ぺいするために担当警察官を殺害するという点がマイナス

人がいっぱいいる夜の遊園地で銃を使ったうえに外しまくる。クソエイムである。

 

クズ度:B

 

 

 

 

 

第5作:天国へのカウントダウン

犯人:如月 峰水

罪状:殺人

死者:2名

動機:富士山がタワービルで遮られたから

 

富士山の絵で有名な日本画家。

 

富士山が描ける丘に家を建てた矢先、高層ビルによって富士山が真っ二つに遮られてしまう。「富士山が見えなくなったから」の字面だけだとインパクトは強烈ではあるが、

「苦労して作り上げたものを無残に壊される気持ち」や本来条例でビルが建てられないにも関わらず、被害者が強引に条例を改正させたなどを考えると同情できる。

ただ、被害者は罪を犯したわけではなく基本的には善人である。

 

クズ度:C

 

 

 

 

 

第6作:ベイカー街の亡霊

犯人:トマス=シンドラー

罪状:殺人

死者:1名

動機:ジャック・ザ・リッパ―の子孫とバレそうになったから

 

メインストーリーとは違うところの事件のためなんかふわっとしているが、

「自分がジャックザリッパーの末裔だとバレたら社会的にヤバいから、知った相手を殺す」という動機で犯行に及ぶ。別に知った相手も言いふらして社会的信用を損なわせようと考えていたわけでもないのに・・・

また、10歳の子供を過労死させる時点でクズ度は高い。

どちらにせよ小物臭がすごい

 

クズ度:A

 

 

第7作:迷宮の十字路

犯人:西条 大河

罪状:殺人、強盗、拉致監禁

死者:6名

動機:「ワイは義経になりたかったんや!」

 

動機のイカれ具合がよく語り草となっているこの犯人

「源氏蛍」という強盗団のNo2「弁慶」。判明時、顔違いすぎて「誰??」ってなった。

よく「コナンの犯人の動機www」とかでまとめられているが、実際の流れは、

 

 

 

「源氏蛍」という強盗団のNo2「弁慶」。弁慶じゃなくて義経になりたかった。 判明時の豹変ぶりもさることながら、その動機はコナン映画屈指のイカれ具合。 実際の流れとしては、

 

義経に憧れ

義経流という剣道の流派を知って独学で学び、自ら義経流後継者を名乗る

→源氏蛍の首領が住職で、管理していた寺を道場として使っていた

→住職が死んで寺が取り壊されることになった

義経流の道場を作るために金が必要だった』

という流れであるが、これを犯人は一言で「ワイは義経になりたかったんや!」とまとめてしまったのである。(道場を作るため金が必要だったでいいじゃん・・・)

義経へのあこがれが強すぎる上の発言であろう。

 

義経へのあこがれが強すぎるだけで動機としては一応理解できるものではあるが、強盗団やってるし、拉致してるしで同情はできない

 

クズ度:A

 

 

 

 

第8作:銀翼の奇術師

犯人:酒井なつき

罪状:殺人

死者:1名

動機:被害者にハリウッドの仕事をつぶされたから

 

被害者のメイク担当。被害者にハリウッドでの仕事を潰されたうえ、彼女がそうした理由が酒井をメイクとして必要としたためではなく、付き人として置いておきたかったに過ぎなかったことから、メイクとしてのプライドによっておよんだものである

 

動機はシンプルかつ明快。標的も1人で、結果としてとんでもないことにはなったが無関係の人を巻き込むつもりはなかった。

 

なお、犯人の動機の主張の後、小五郎が、「仕事道具を凶器として使う者にプライドを語る資格はない」と叱責するのだが、むしろプライドがあるからこそ仕事道具を凶器として使うのでは?と思うのは私だけであろうか。

 

たまに的外れな説教が入るのがアニオリコナンの悪いところである。

(そういう模写があるコナン映画はすべからく作品自体もチープになりがちである)

 

クズ度:D

 

 

 

 

 

第9作:水平線上の陰謀

犯人:日下ひろなり

罪状:殺人未遂、豪華客船の爆破

死者:0名(行為は行ったが実際に殺害を達成させたのは秋吉)

動機:15年前の船の沈没事故の復讐

 

犯人:秋吉 美波子

罪状:殺人、豪華客船の爆破

死者:3名

動機:15年前の舟の沈没事故の復讐

 

犯人は2名であるが共謀関係にはないという珍しい形態

日下は爆破は行うが、所々詰めが甘く結果的に自身で復讐は果たせなかった

園子を霊安室に閉じ込めたりと周りの人物も平気で巻き込む

秋吉は日下の行動を利用し、犯行を重ねた知能犯

 

15年前の事故は、被害者たちが保険金詐取と当時の船長沖田の排斥を目的に仕組んだ事故であり、日下は事故の犠牲となった三等航海士の息子、秋吉は船長沖田の娘である。

 

動機は家族の復讐であり大いに同情の余地がある。

 

クズ度:日下D、秋吉E

 

 

 

 

第10作:探偵たちの鎮魂歌

犯人:伊東 末彦

罪状:強盗、殺人、殺人未遂、銃刀法違反、爆発物取締法違反、脅迫

死者:1名(強盗時の警備員)

動機:仲間に完璧な計画を台無しにされたから。

仲間を殺害したのは自分だと証明するため

 

犯人:清水 麗子

罪状:強盗、殺人、殺人未遂、銃刀法違反、爆発物取締法違反、脅迫

死者:2名(強盗時の警備員、仲間)

動機:奪った金の独り占め

 

 

犯人は2名であるが共謀関係はない。しかしかつて共謀関係にあったというちょっとややこしい事件

 

伊東、清水、被害者の3人は銀行強盗を計画し実行。伊藤は死人を出さずに行うつもりだったが、被害者が警備員を射殺してしまう。伊東は計画に泥を塗った仲間を許せずライフルを撃ったが、そのせいで仲間であり愛する清水が殺人容疑者になって結局自殺してしまう。

 

仲間を殺害したのは自分だと証明するために、探偵を集めて強引に推理させようとする。

 

だが実は清水は自殺を偽装しており、仲間も清水が殺害しており(殺害後、伊東がライフルを発射するよう誘導している)伊東に罪をかぶせ、奪った金まで独り占めしようと画策していた。

 

清水は動機が金なので分かりやすいクズだが、伊東は結局一番愛していたのは清水ではなく、自分自身であるという気持ち悪い着地点に到達するため理解不能度が爆上がりする

 

クズ度:伊東S、清水S

 

 

 

 

 

 

 

第11作:紺碧の棺

犯人:岩永 城児

罪状:殺人

死者:1名

動機:宝の独り占め

 

国際指名手配のトレジャーハンターが大立ち回りしすぎて地味すぎる犯人

トレジャーハンターの1人をサメに襲わせ殺害している

とにかく地味、動機もしょっぱい。この辺がこの映画があまり評価されていない理由なのかもしれない

 

クズ度:B+

 

 

 

 

まとめ

(左がよりクズ)

S:まったく意味不明/犯人がドクズ

 浦思青蘭(魔術) 清水麗子(鎮魂) 伊東末彦(鎮魂) 森谷帝二(摩天楼)

A:犯人がクズ

西条大河(迷宮) トマス=シンドラー(亡霊) 

B:犯人が普通に悪い

岩永城児(紺碧) 風戸京介(瞳) 

C:同情の余地あり

沢木公平(14番目) 如月峰水(天国) 

D:被害者に非がある

 酒井なつき(銀翼) 日下ひろなり(水平線) 

E:被害者がクズ

 秋吉美波子(水平線)